半裁加工でプリマモーレ

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お客様はインターネットで検索していただき、はるばる四国からお見えになられました。
毛皮が大好きという方です。
縦使いの1.6Kgのハーフコートをカジュアルにお召しになりたいというご希望です。
 
オフネックのスタンドカラー、Aラインで、袖口の広がったボレロジャケットにリメイクします。
オリジナルコートは原皮1枚のストライプ幅が12cmほどあるオスのミンクです。
 12cm幅のストライプの左身頃

型紙上の黄色のラインは、仮縫い時点で、トワールの水平線をマークしたもの
原皮の横のシフトラインが崩れないように目安になります。

原皮を半裁にして、左右に振り分けてグラッツエン(英語ではキャラクター)を下にして使います。
6cm幅間隔のストライプになり、リズミカルな印象になります。
袖は付け袖(セットイン)で仮縫いしますが、パタンの時、
後ろ身頃・袖山ワタリ・前身をつなぐのがミソです。

 
身頃パタン                  袖パタン
グラッツエンをオレンジ色、毛の方向を順毛の場合ブルーのマジックで指示します。
パタンに合わせて毛皮をレットアウト水張りネイリング)で加工して縫い合わせます。

出来上がりで1kgだったので、気軽に着ていただけます。
自分としては満足の行く上がりだったので、しばらく一緒にいたかった製品でした。
あしたお別れです。