デミバフミンクを抜きげ毛にしてライナーコートに。
1.8Kgが1.42Kgになりました。
オリジナル
肩ヨーク、カフス付きブラウジング袖でした。
抜き毛は分解せずそのまま作業できます。
ただし見返しの重なる部分やポケット口など開けておく必要があります。
抜き毛後のデミバフ
こげ茶より明るい茶になります。
デザイン画
お客様はドロップショルダーがお好み
スケッチをロンドンからメールでいただきました。
3ヶ月前からご予約いただき、お客様が日本に1ヶ月半いらっしゃる間に作業をすすめました。
抜き毛によって、ミンクの綿毛の色が出てきます。
この時、よくアソート(色合わせ)がしてないと、色違いが発生してしまうことがあります。
このミンクは大丈夫でした。
仮縫い後、オリジナルコートにパタンを合わせると、ちょうど脇の原皮が抜けました。
その原皮をヨークと内カフスに当てました。
脇で1本抜いた分、一部ストライプ幅をレットを戻して、幅出ししました。
further attention
抜き毛にする時、注意することは
(1)色目が明るくなる(綿毛の色になる)
(2)元のレットのカット線が見える
(3)元のコートの色合わせがうまくいっていないと、色違いの原皮がある場合があります。
その場合、そのストライプを抜くか、左右の身頃に半裁にして振り分けるなどの方法をとります。
(上写真は色違いの原皮を前端に、半裁で抜い合わせている)