毛皮が大好き、というカナダのお客様
長身のモデルさんなので、私(166cm)が台にのって仮縫いしたいくらいでした。
ショルダーの部分のピンワークの時は、チョコっと小さくなってくださいました。
サイド、とバックの画像
オリジナル
テーラード襟のハーフコートでした。
新しいデザインとその手順
オフネックのスタンドカラー、前脇スリット、前端は付き合わせ
袖の部分をレットアウトで12cm伸ばして、身頃丈と同じにします。
それを、元の脇線と縫い合わせて、フレアーを出します。
ちょうど脇線がグラッツエンだったので、うまく毛合わせが出来ました。
レットします。
脇部分に挿入します。
カラーはオフネックのスタンド
表カラーにベリー(白い部分)が来るように、元のテーラード襟の外回りを使い、
元のテーラード襟の内側(グラッツエン側)を内カラーにしました。
パタンの赤の矢印は逆毛であることを示しています。
順毛にするか、逆毛にするか迷いましたが、白い部分が多くなるように逆毛を選択しました。
リンクスキャットは白い部分(ベリー:berry)が多いほど、高いものになってしまいます。
ベリーだけだと、1枚当たり700平方センチくらい(ミンクのメス2サイズ)です。
背の部分を入れた1枚としては1500~3000平方センチほどあります。
皮は大変しなやかで、柔らかく、伸びのいい素材です。
レットアウトも1カット当たり3cm位伸ばしても、そんなに毛面から見てズレを感じません。
お客様はできるだけベリーをとご希望ですが、フレアーの関係もあり、これが最大の努力でした。
リンクスとリンクスキャット
リンクスキャットをただのリンクスは全く違うものです。
リンクスはさらに大きく、ただ腑(黒いスポット)は大きくぼやけます。皮はリンクスキャットより厚く、伸びはありません。
ベリーだけのリンクスキャットのケープ
リンクスのサンプル
フードべベスト
左が半裁のリンクスキャット(袖)と中央はリンクス